排水処理施設や除害施設に設置されているコンクリート水槽。
年月の経過や汚水の影響等で、ひび割れ・水漏れといった
想定外の事態に陥ってしまうことがあります。
本記事では、万が一の備えとして、排水処理施設・除害施設の管理者様に向けて、
コンクリート水槽の補修工事における対策と施工内容を紹介しています。

日頃からさまざまな排水施設を管理しているプロ業者が
どのような視点で補修にあたっているのか、是非ご一読ください。

1.はじめに:コンクリート水槽の補修工事は時間がかかる、計画が大切

まずお伝えしたいのは、コンクリート水槽の補修工事は対象箇所の範囲や規模にもよりますが、約1〜2ヶ月はかかるということです。
工期中は仮設の排水処理装置および水槽を用意することも欠かせません。
工場の稼働や商業施設の営業に支障を与えないためにも、補修工事をいつ・どのくらいの期間で行うのかも含めて計画的に進めましょう。

2.コンクリート水槽の補修工事、最適な対策と施工手順

それでは、コンクリート水槽のひび割れや水漏れといった不測の事態が起きてしまい、
補修工事が必要になった際の最適な対策と施工手順をご紹介します。

2-1.調査・診断

補修工事の前に、対象箇所やその範囲を把握するため、調査を行います。
調査は水槽内の水を完全に抜き、壁と床面の洗浄・清掃を行った後、実施します。
目視に加え、打診やシュミットハンマー法、フェノールフタレイン溶液を用いた中性化試験など、
さまざまな方法を駆使してコンクリートの表面および内部の劣化状況を把握します。

また、必要に応じて、コンクリート診断士が劣化状況をより詳細に診断します。
水槽内の洗浄・清掃に半日、調査・診断には1〜2時間ほどかかるため、この作業もまた計画的に行う必要があります。

2-2.レポート・施工提案

調査・診断結果の分析を行い、緊急度・優先度を判断した後、施工計画を立案します。
続いて、施工期間や最適な実施時期などを詳細に詰めていきます。

2-3.水の引き抜き・槽清掃

調査・診断時と同様に、施工前に排水の引き抜きと水槽内の洗浄・清掃を行います。
清掃時に吸引した汚泥や油脂は産業廃棄物であるため、適切に処理する必要があります。

2-4.劣化部除去

水槽内を空にした後、劣化部を取り除くはつりを行います。
塗装面のひび割れだけであれば、手ケレンではつりを実施。
ひび割れが数cmに及ぶ場合は、超高圧水を使って、コンクリートのライニング材等の劣化・剥離部分をはつります。

はつりから塗装まで工事において、規模によっては数週間の工期が必要となります。
工期中、排水が対象の水槽に流入しないよう、迂回用の配管や仮設の処理水槽を設ける必要があります。

2-5.断面修復・モルタル塗装

劣化部を除去した壁面に、補修用のモルタルを塗装し、下地を綺麗にします。

2-6.防食被膜塗装

最後に今後の水の侵入を中長期的に防ぐため、防食被膜塗装を行います。
どんな工場・商業施設であるのかといった業態、水の温度や油の量などに合わせて、最適な塗料を選択。
数回にわたって塗装を行った後、施工完了となります。

コンクリート水槽の補修工事、緊急を要する場合はこちらまで!

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3.おわりに:コンクリート水槽の補修業者選びのポイント

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
コンクリート水槽の補修を適切に行い、排水処理施設の円滑な稼働および水槽の延命化を図るためには、実に多くの工程があります。
補修工事においては、通常は工程ごとに「調査」「清掃」「コンクリート」「塗装」などの専門業者を手配する必要があります。

水処理メーカーの皆様にとっては、その都度別々の専門業者に作業を委託する手間や工程間の日程調整、
コストの無駄も悩みの種となっているのではないでしょうか。
そのお悩みをゼロにするのが、排水処理施設専門のエンジニアリング企業です。
日常的な維持管理から点検、清掃、調査、万が一の補修工事に至るまで、
一貫対応できる業者の存在は皆様の大きな力をなってくれるはずです。

頼れる業者へのアウトソーシングを強くおすすめします。

こちらの記事では、コンクリート水槽の補修工事が必要となる兆候や原因についてわかりやすく解説しています。
気になる方は、是非ご一読ください。

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