浄化槽が正常に稼働するために欠かせない装置、浄化槽ブロワー。
皆さんは、浄化槽ブロワーが故障した場合の被害の大きさを理解できていますか?
また、故障していてもすぐに気付かないこともしばしば・・・。気付いた時には、既に悪臭などの影響が出ていた、なんてこともあるのではないでしょうか。
今回の記事では、浄化槽ブロワーが故障しても慌てないための知識をご紹介していきます。
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1.浄化槽ブロワー(ブロアー)とは
微生物の力によって汚水を綺麗にすることができる排水処理施設のひとつ、浄化槽。
この浄化槽内の微生物が活発に活動するため、酸素を送り込む役割を担っているのが浄化槽ブロワーと呼ばれる設備です。また、メーカーによってはブロアーやエアーポンプと表記されることもあります。
ブロワーの詳細については、こちらのコラムをご覧ください。
2.浄化槽ブロワーが故障するとどうなる?
2-1.浄化槽を設置している意味がない
浄化槽ブロワーが故障してしまうと、浄化槽内の微生物には酸素が送られない状態が続きます。
曝気層には酸素を好む微生物(好気性微生物)と、酸素を嫌う微生物(嫌気性微生物)が存在していますが、浄化槽で主に活躍する微生物は好気性。つまり、酸素がなければ好気性微生物が死んでしまい、汚水を綺麗にすることができません。
これは、浄化槽そのものが機能していない状態ということです。
2-2.汚水が腐り悪臭を放つ
浄化槽内に溜まった汚水が腐るケースも考えられます。
例えば、飲食店やコンビニなどの駐車場に浄化槽が設置されている場合、お客様が車から降りた瞬間に臭うほど、腐った汚水の臭いは強烈。
商業施設内で臭いが充満してしまうなど、施設や店舗のイメージダウンは免れません。
2-3.最悪の場合、罰金を取られてしまう可能性も
浄化槽で正しく処理された水は、排水基準を下回っていることを条件にそのまま川や海へそのまま放流して問題ありません。
しかし、浄化槽内で微生物が死んでいることに気づかず、そのまま川へ放流してしまった場合には法律違反となるため、最悪の場合は罰金を取られてしまう可能性もあります。
3.浄化槽ブロワーの故障にはどうやって気付く?
3-1.故障してから気付くケース
最初にブロワーの故障に気付くことが多い例のひとつ。
主な要因としては、浄化槽ブロワーと何かが接触していたり、空気が漏れていたりすること。
少しの接触程度であれば自身で位置調整をしてすぐに解消することもありますが、空気漏れなどの場合は早急な対応が必要です。
こちらも最初に故障に気付くことが多い例のひとつ。
完全に停止している場合や、動きが鈍く油をさしてもスムーズに回らない場合、電気系統の故障が考えられます。
電圧低下や電源コードの断線など、自力ではどうにもできない問題の可能性も多々あるため、早急に対応しましょう。
どちらのパターンも内部故障が十分に考えられるため、専門業者への修理・交換依頼の依頼をすることが大切です。
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3-2.定期メンテナンス時に気付くケース
完全に停止していなくても、吐出する空気量が減っている場合があります。
吐出空気量が不足した浄化槽内は、微生物が生きられない、もしくは正常に活動できない環境であり、死滅していることと代わりないため、点検業者からの報告を必ず確認しましょう。
主な原因は、配管などの目詰まりや空気漏れ、部品故障などが考えられます。
モーターを搭載しているためある程度の熱を発することはありますが、触れないほどの高熱を放っている場合には要注意。
浄化槽ブロワー内の至る部品の経年劣化、ホースやバルブの異常など、さまざまな要因が考えられます。
これらは異常の発見時に浄化槽ブロワーが停止していなくても、大きな故障に発展するのは時間の問題です。事故を未然に防ぐ対応を心がけましょう。
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4.浄化槽ブロワーが故障した時の解決策
4-1.よくある故障の原因
浄化槽ブロワーは稼働部分が多い消耗品であり、寿命は約5〜7年と言われます。
寿命が約20〜30年と言われる浄化槽本体に対してブロワーは経年劣化が早く、いずれは故障してしまうため、故障前や故障直後の異変にすぐに気付くことが重要です。
もう1点は、浄化槽ブロワーは屋外に設置されていることが多く、蹴り飛ばされてしまったり、自然災害の被害を受けたりすることも頻繁に見受けられます。
定期メンテナンスを徹底することで、万が一の被害にもすぐに気付き、対応できる体制を整えておきましょう。
4-2.すぐにできる応急処置とは
故障の原因や故障箇所によって異なりますが、一部の部品の破損やカバー・ケースの破損などの場合は可能な範囲で部品交換をしてみたり、ケースを付け直してみたりすることで一時的に異常を解消することができる場合もあります。
4-3.修理すべきか、交換すべきか
まず、製品のメーカー保証は1年が一般的です。保証期間内の故障であれば、メーカーに問い合わせて交換してもらいましょう。
また、保証期間を超えていたとしても浄化槽ブロワーは寿命が長くないため、細かな修理を繰り返すよりも丸ごと交換がオススメです。ランニングコストや性能面において、結果的に効率的であることが多いです。
ただし、数十人〜数百人規模以上の浄化槽に設置されているブロワーは、修理の方がコストを抑えられる場合もあるため、修理か交換か、専門業者に判断してもらうようにしましょう。
浄化槽本体や、その他の部位の故障が疑われる場合には、こちらをご覧ください。
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