除鉄除マンガン装置や砂ろ過など、工場や商業施設の水処理の過程に欠かせない、さまざまなろ過機が存在します。
基本的に稼働し続ける装置なため、濾過器内部は経年劣化が進み、知らず知らずのうちに腐食が進んでいることがあります。しかし、そのような場合でも焦って濾過器を丸ごと交換する必要はありません。
内面塗装によって、塗膜を再形成することでコストを抑えて処置することも可能です。
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1.ろ過器の内面塗装とは?知らぬ間に状態悪化が進行している可能性も。
1-1.ろ過機の内面塗装とは?
ろ過機の内部は、基本的に水などの液体が接触しています。
特に水処理施設などで使用されるろ過機は主な素材に鉄を使用しているため、経年劣化で内部が腐食することがあります。
サビや腐食が進むと水漏れの原因になるため、腐食防止を目的として施される処置が内面塗装です。
専用の塗料で内部をコーティングすることで、ろ過性能を保持・再生することができます。
1-2.腐食が進むと起きるトラブル
ろ過機の内部はろ材が詰まっていることもあり、日常的に確認することはできません。
ろ材交換のタイミングなどで、状態をこまめにチェックしておく必要があります。放置していると気付かぬうちに腐食が進み、水漏れしてから気付いたり、穴が空いてから気付いたりするケースも散見されます。
内面塗装の状態確認のためにも定期的にろ材を交換し、内部を確認する体制を整えましょう。ろ材交換の詳細についてはこちら
2.ろ過機の内面塗装方法や塗料について
2-1.準備
環境に合わせた最適な塗料の選定と、必要量を確保する必要があります。
塗料はさまざまです(エポキシ樹脂塗料/ポリウレタン塗料/フッ素樹脂塗料 など)。
上水から中水まで、用途に応じて対応可能な業者の選定がオススメです。
2-2.ろ材を取り出す
ろ過機内部のすべてのろ材を取り出します。
この工程は必須です。そのため、ろ材交換と一緒に内面塗装を行うと効率よく作業できます。
2-3.ろ過機内部の清掃
塗装前にろ過器内部を清潔にします。
簡単な水洗いに始まり、状況に応じて洗剤や高圧洗浄機を使用し、長い年月をかけてこびりついた汚れを綺麗にします。
2-4.表面の研磨
塗膜が剥がれて錆びてしまった箇所や凹凸が気になる箇所などを磨き、綺麗で滑らかな表面を作ります。研磨することで塗料が密着しやすくなります。
2-5.塗装を行う
内面に塗料を塗っていきます。
防食・防錆を目的としているため、塗膜には十分な厚さが必要です。均一な濃度で、できるだけ素早く丁寧に塗る必要があります。一度塗りで塗膜の厚さが不十分な場合には、複数回重ね塗りをする場合もあります。
2-6.乾燥させてろ材を戻す
乾燥時間は必ず守り、完全に乾燥するまで待ちます。万が一、乾いていない状態で稼働させてしまうとすぐに塗装が剥がれてしまい、塗装した意味が無くなってしまいます。
重ね塗りを行う場合も、前工程が乾燥するのを待ってから塗り重ねます。そのため、厚さが必要な場合には塗装から乾燥までに数日かかる場合もあります。十分な厚さを確保して完全に乾燥したらろ材を戻し、濾過器を稼働させます。
3.まとめ
濾過機の内面塗装は、必ずしも頻繁に行う必要はありません。
堅牢な製品であれば、20〜30年塗装していなくても問題ない場合もあります。
ただし、塗膜が剥がれると腐食が進行し漏水の危険性が高くなり、後続機器の目詰まりの原因になりかねません。
濾過器内部の経年劣化が気になり始めた時に、濾過機本体を交換するか、内面塗装で寿命を伸ばすか悩んだ際には、メーカーや業者に一度相談してみることがオススメです。
プロの視点で、本体の状態に合わせた的確なアドバイスが期待できます。また、ろ材交換や周辺設備機器のメンテナンスの際、内面塗装もまとめて依頼できる業者を探しておくと便利です。
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