
浄化槽の交換に伴う入れ替え・更新工事は、
マンション・ビル・商業施設・工場でいつの日か必ず訪れる重要なメンテナンスです。
この記事では、交換の判断ポイントや費用の決まり方、工事手順をわかりやすく解説。
浄化槽交換を検討している管理者の皆様に、役立つ情報をお届けします。
Menu
1.浄化槽の交換、入れ替え・更新工事を実施する?しない?判断ポイントは?
マンション・ビル・商業施設・工場等において、浄化槽を交換するか否か。
その判断ポイントは、主に次の2点が挙げられます。
1-1.修理より交換の方が安価にできる場合
浄化槽の寿命は、一般的に約20年〜30年。耐用年数を超えると、
適切な維持管理を行なっていても、経年劣化は避けられません。
修理で済めば良いのですが、修理箇所が増え、
交換の方が安価になる場合は「入れ替え・更新工事」を選択すべきでしょう。
浄化槽の修理については、こちらの記事で解説しています。
あわせてご一読ください。
1-2.施設の排水量が既存浄化槽の排水基準を超える場合
浄化槽はサイズに応じて、対応できる排水量が決まっています。
たとえば、商業施設や工場では、厨房排水・生産排水も合わせて処理する
大型合併処理浄化槽が設置されている場合がほとんどです。
そのため、「飲食テナントの増加」「工場の生産規模の増大」などの理由で排水量が増えると、
既存浄化槽の排水基準を超えてしまうことがあります。
この場合には、既存浄化槽よりもサイズが大きく、排水基準の高い浄化槽へと交換する必要があります。
もしくは、既存浄化槽を残したまま、新たな浄化槽を設置する選択も考えられます。
2.浄化槽の交換、入れ替え・更新工事の費用は、どう決まる?
浄化槽の交換費用は、浄化槽の本体価格と工事費用に分けられます。
本体価格は「人槽」に応じて変動し、施設規模に応じた選定が必要です。
工事費用は「掘削作業の難易度」や「設置場所の条件」で大きく異なります。
2-1.浄化槽の本体価格は、「人槽」で決まる
浄化槽のサイズは「◯人槽」と表記されます。
設置する建物の延床面積や用途、排水量に応じて定められるもので、
戸建住宅の浄化槽は5人槽・7人槽・10人槽が一般的です。
一方で、ビル・マンション・商業施設・工場・公共施設・スポーツ施設等では、
50人槽〜1000人槽クラスの浄化槽が必要となります。
「人槽」が大きくなればなるほど、浄化槽の本体価格も上がります。
2-2.浄化槽の工事価格は、「掘削作業」「設置場所の条件」で決まる
浄化槽の交換・更新工事にかかる費用は、
本体価格だけでなく「掘削作業」の条件によって大きく変動します。
浄化槽をどの場所に設置するか、または既存の浄化槽をどのように取り替えるかによって、
工事内容や規模が異なるためです。
掘削作業が必要な理由とは?
浄化槽の交換工事では、既存の浄化槽を取り外し、新しい浄化槽を設置するために掘削作業が欠かせません。
特に、浄化槽のサイズが変更になる場合、
既存の設置スペースが不足しているケースがあり、新たに掘削を行う必要があります。
この際、掘削の深さや地盤の状況、作業の難易度が工事価格に大きく影響を与えます。
設置場所の条件が費用に影響
工事価格は設置場所の条件によって大きく変わります。
以下のような例があります:
広い敷地(例:郊外の工場や商業施設の駐車場など)
浄化槽の交換時に隣接するスペースを利用できる場合、
新たな場所を掘削して浄化槽を設置し、配管を切り替えるだけで工事が完了することもあります。
既存の浄化槽はそのまま埋め戻し処理することも多く、比較的費用を抑えられるケースです。
敷地条件が制限される場合(例:施設の建物裏や狭小スペース)
設置可能な場所が限られている場合、既存の浄化槽と同じ場所で交換作業を行う必要があります。
このようなケースでは、掘削範囲や重機の使用に制限がかかり、
作業が複雑になるため、費用が高額になることがあります。
特殊条件が工事費用に影響
例えば、隣接する敷地が他者所有の場合や、地中の配管が複雑に入り組んでいる場合など、
特殊条件がある場合には追加工事が必要となり、費用がさらに増える可能性があります。
また、地盤が軟弱で補強が必要な場合や、大型浄化槽を設置するための重機搬入路が確保できない場合も、
工事期間やコストが増加する要因となります。
2-3.浄化槽の交換、入れ替え・更新工事、費用を抑えるポイントは?
浄化槽の交換を計画する際は、事前に現場調査を行い、
設置場所の条件や掘削の難易度を正確に把握することが重要です。
複数の業者に見積もりを依頼し、適正価格で施工を依頼できるように準備を進めましょう。
また、環境に配慮した新しい浄化槽システムを導入する場合、
「浄化槽システムの脱炭素化推進事業」など、国や自治体が提供する補助金を活用できる可能性があります。
市区町村独自の補助金制度がある場合もあるため、業者に相談する際に併せて確認すると良いでしょう。
補助金をうまく活用することで、交換費用を大幅に抑えられるケースがあります。
浄化槽のトラブル発生!緊急の場合はこちら
3.浄化槽の交換、入れ替え・更新工事の手順と注意点
3-1.入れ替え・更新工事の手順
浄化槽の入れ替え・更新工事は以下の手順で進められます。
①既存浄化槽の清掃・撤去
②設置箇所の掘削
③基礎コンクリートの打設
④新しい浄化槽の設置・配管接続
⑤埋め戻し・整地作業
⑥仕上げ(舗装・周辺整備)
3-2.ビル・マンション・商業施設・工場ならではの注意点
これらの施設では、水の供給を完全に止めることが難しいことがほとんどです。
そのため、仮設排水設備の設置や新しい浄化槽の先行設置など、配管を短時間で切り替える方法がよく取られます。
敷地が狭い場合や重機が搬入できない場合、工事はさらに複雑化します。
規模や条件によっては、工事が数ヶ月単位でかかることもあります。
特に商業施設や工場では営業停止のリスクが伴うため、段階的な施工や綿密な計画が重要です。
住民や利用者への事前説明も欠かさずに行う必要があります。
4.浄化槽の交換、入れ替え・工事は、「タカヤマ」にお任せください!
タカヤマは、1958年の創業以来65年以上にわたり、浄化槽の維持管理を手掛けてきた実績豊富な企業です。
浄化槽の保守点検から清掃、法定点検、修理、交換工事に至るまで、ワンストップで対応できる点が強みです。
また、浄化槽の選定に関しても、大手メーカーとの提携で培った豊富な知識を有し、施設に最適な製品をご提案可能です。
浄化槽の交換や入れ替え・更新工事を検討されている管理者様は、ぜひタカヤマにご相談ください。
施設の条件に応じた最適なプランで、快適な環境づくりを全力でサポートします!
タカヤマでは、排水処理に関わる総合的なメンテナンスサービスを展開。公式ページはこちら
- タカヤマ【排水処理施設・設備】
- メンテナンス&エンジニアリング
